殿筋群まとめ

殿筋群は骨盤後面から大腿骨へ付着する筋群で、歩行・立位・姿勢保持に重要な役割を持ち、股関節の伸展・外転・回旋を担う。人体の運動において強力な筋群であり、ランニング・ジャンプ・体幹安定に大きく関与する。


【構成筋】


【起始・停止】


【作用】


【神経支配】


【触診ポイント】

  • 大殿筋股関節伸展・外旋で著明に触知できる
  • 中殿筋は側方(大転子上部)に触れ、片脚立位で収縮を確認
  • 小殿筋は深層筋で直接触診不可だが、圧痛は大転子周囲に現れる

【臨床・機能的特徴】

  • 小殿筋の筋力低下 → 立脚側で骨盤下垂(トレンデレンブルグ徴候)
  • 大殿筋の機能不良 → 走行・ジャンプ能力低下、腰椎過伸展代償
  • 股関節外転筋群の弱化 → 膝内反(ニーイン)、ランナー膝の原因
  • 殿筋群の過緊張 → 坐骨神経痛様症状、梨状筋症候群の増悪要因

【関連する筋連鎖】


【東洋医学的関連】

  • 殿部は膀胱経胆経の通過部位
  • 殿筋の硬結は坐骨神経痛(経筋病証)に関連
  • 腰痛は腎虚との関連が強く、殿部の筋緊張は腎経の不調に影響しやすい
  • 歩行障害・下肢冷えは経絡(足の太陽膀胱経)障害と結びつく

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