内転筋群は、大腿内側に位置し、股関節の内転を中心に、屈曲や伸展、内・外旋にも関与する筋群です。歩行や姿勢保持、骨盤の安定化に重要な役割を果たします。
◆ 構成筋
◆ 起始・停止・作用・神経支配
| 筋名 | 起始 | 停止 | 作用 | 神経 |
|---|---|---|---|---|
| 大内転筋 | 恥骨下枝、坐骨枝、坐骨結節 | 粗線、内転筋結節 | 股関節:内転、屈曲、伸展 ※走行により作用が異なる |
閉鎖神経、坐骨神経 |
| 長内転筋 | 恥骨体前面 | 大腿骨粗線内側唇中1/3 | 股関節:内転、屈曲 | 閉鎖神経 |
| 短内転筋 | 恥骨下枝 | 大腿骨粗線内側唇上部 | 股関節:内転 | 閉鎖神経 |
| 恥骨筋 | 恥骨上枝 | 大腿骨小転子下方 | 股関節:内転、屈曲、内旋 | 大腿神経(まれに閉鎖神経も) |
| 薄筋 | 恥骨下枝 | 脛骨内側(鵞足) | 股関節:内転 膝関節:屈曲、内旋 |
閉鎖神経 |
◆ 触診ポイント
◆ 臨床・機能的特徴
- 歩行時、骨盤の左右安定に関与。
- スポーツでの方向転換・キック動作に重要。
- 内転筋の過緊張は、恥骨痛や膝内側痛(鵞足炎)につながる。
- 内転筋と腹横筋の協調により、体幹安定が高まる。
◆ 東洋医学的関連(経絡)
🎓 内転筋群は、下肢運動だけでなく骨盤の安定にも関わる重要な筋群です。スポーツ障害や姿勢改善の観点からも理解が欠かせません。

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