薄筋は大腿内側を縦走する細長い二関節筋で、 股関節の内転・膝関節の屈曲および内旋に関与する。 内転筋群の中では最も表層にあり、表面から容易に触診できる。 膝内側で縫工筋・半腱様筋とともに鵞足(がそく)を形成する。
細い筋腹が長く下行し、膝内側で腱となって脛骨内側上端に付着する。 この停止部は縫工筋・半腱様筋と合流し鵞足(Pes anserinus)を形成する。 鵞足部は膝の内側安定に重要な役割を果たす。
閉鎖神経前枝により支配される。 内転筋群の他の筋と同様に、恥骨周囲の神経圧迫や筋緊張による 閉鎖神経痛に関連することがある。
二関節筋として、股関節と膝関節の両方に働く。 歩行時には股関節の安定化と膝の屈伸運動を補助する。 内転筋群の中でも動的な補助筋として機能する。
薄筋の走行部には足の厥陰肝経(LR)および足の太陰脾経(SP)が関与する。 「陰包」「血海」「陰陵泉」は、股関節〜膝内側の筋緊張・痛みに効果的。 鵞足炎や膝内側部痛の治療に頻用される経穴群である。
薄筋はスポーツ動作(特にサッカーのキック・ランニングなど)で過剰使用されやすく、鵞足炎の原因筋として重要。 また、内転筋群の中で最も表層にあるため、鍼・手技療法のアプローチがしやすい。 股関節〜膝の連動性を改善する上で治療価値が高い筋である。
0 件のコメント:
コメントを投稿