大腿四頭筋まとめ

大腿四頭筋は大腿前面に位置する強力な膝関節伸筋で、人体で最も体積の大きい筋群です。4つの筋から構成され、歩行・立位保持・ジャンプなどあらゆる下肢機能に関わります。


1. 構成筋


2. 起始


3. 停止


4. 支配神経

  • 大腿神経(L2–L4)

5. 作用

  • 主作用:膝関節の伸展
  • 大腿直筋股関節の屈曲も行う唯一の二関節筋
  • 膝の最終伸展における内側広筋(VMO)の安定化作用が重要

6. ランドマーク・触診ポイント

  • 大腿直筋:大腿前面中央で触れやすい
  • 外側広筋:大腿外側のボリュームが大きく触診容易
  • 内側広筋:膝内側上の“涙型”の膨らみ
  • 中間広筋:大腿直筋の深層のため触診不可

7. トリガーポイント(関連痛)

  • 大腿前面の広範囲の痛み
  • 膝蓋骨周囲痛(特に内側広筋)
  • 股関節前面の痛み(大腿直筋)
  • ジャンパー膝、膝蓋大腿関節痛の原因にも

8. 東洋医学的関連(経絡・経穴)

考えられる証
  • 胃経の気滞:大腿前面の張り、膝痛
  • 脾虚:筋力低下、膝の不安定
  • 血瘀:膝蓋靭帯痛、慢性的な筋緊張

9. 日常動作・臨床でのポイント

  • 歩行・階段昇降に必須
  • VMOの弱化は膝蓋骨の外側偏位を招く
  • ジャンプ・ダッシュ動作に強く関与
  • 大腿直筋は短縮しやすく、腰痛・反り腰の原因にも

10. ストレッチとエクササイズ例

ストレッチ
  • 立位または側臥位での大腿前面ストレッチ
  • ランジストレッチ(股屈曲+膝屈曲)
エクササイズ
  • スクワット(フォーム重視)
  • レッグエクステンション
  • ランジ、ステップアップ
  • VMO活性:ターミナルニーエクステンション(TKE)

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