■ 概要
腰椎椎間板ヘルニアは、腰椎の椎間板の髄核が後方へ突出し、神経根(主に坐骨神経)を圧迫することで、 腰痛および下肢への放散痛・しびれ・筋力低下を呈する疾患である。
- 腰痛
- 下肢への放散痛(坐骨神経痛)
- しびれ・感覚異常
- 筋力低下
■ 解剖
● 椎間板構造
- 髄核(中心:ゼリー状)
- 線維輪(外側:線維性)
● 好発部位
- L4/5
- L5/S1
※ 荷重が大きい下位腰椎に多い
■ 病態
● 発生機序
- 前屈+回旋動作(荷物を持ち上げる動作など)
- 長時間の座位
- 椎間板の変性
● 特徴
- 比較的急性発症
- 強い神経根症状
※ 頸椎と同様に「急性+強い痛み」が特徴
■ 神経根と症状(重要)
- L4:大腿前面〜内側のしびれ/膝伸展障害
- L5:下腿外側〜足背/母趾背屈障害
- S1:下腿後面〜足底/足関節底屈障害
デルマトーム・ミオトームに一致した症状が出現する。
■ 症状の特徴
- 腰痛+下肢への放散痛
- 前屈で痛み増強
- しびれ・感覚異常
- 咳・くしゃみで増悪
※ 坐骨神経痛が代表的症状
■ 理学検査
下肢を伸ばしたまま挙上し、痛みが出る角度を確認。
70°以下で坐骨神経痛が出現すれば陽性。
● ブラガードテスト
SLR陽性後に足関節背屈で痛み増強。
● FNSテスト
伏臥位で膝を屈曲し、大腿神経の伸張による症状を評価(L3〜L4)。
● 前屈制限
体幹前屈で疼痛が増強する。
■ 関連する筋肉
● 腰部
● 股関節周囲
● 下肢
筋緊張が神経圧迫を増悪させる。
■ 鍼灸治療
● 腰部局所
● 殿部
● 下肢(坐骨神経走行)
● 阿是穴
- 圧痛点・放散痛再現部位
■ 遠隔穴
■ 経絡的理解
坐骨神経痛は膀胱経の走行と強く一致する。
■ 鍼灸的ポイント
- 急性期は炎症を考慮し軽刺激
- 神経根圧迫の軽減を優先
- 殿筋・ハムストリングスの緊張緩和
- 前屈負荷の制限が重要
■ 鑑別ポイント
- 坐骨神経痛:症状名(原因は様々)
- 梨状筋症候群:殿部での神経圧迫
- 腰部脊柱管狭窄症:間欠性跛行
- 腰椎椎間板ヘルニア:前屈で増悪する放散痛
■ まとめ
- 椎間板突出による神経根圧迫
- 坐骨神経痛が代表症状
- 前屈で症状が悪化
- デルマトームに一致した症状が重要

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