■ 概要
顔面神経麻痺は、顔面の表情筋を支配する顔面神経(第Ⅶ脳神経)の障害により、 顔面の運動機能が低下または消失する疾患である。 代表的なものにベル麻痺やラムゼイ・ハント症候群がある。
- 顔面の片側麻痺
- 表情筋の運動障害
- 眼の閉鎖不全
- 口角下垂
■ 解剖
- 主に運動神経(表情筋支配)
- 一部に味覚・副交感神経を含む
● 支配筋
※ 表情筋全体を支配する
■ 病態
● 主な原因
- ベル麻痺(特発性・ウイルス関連)
- ラムゼイ・ハント症候群(帯状疱疹ウイルス)
● 本質
- 神経の炎症・浮腫
- 顔面神経管内での圧迫
※ 神経の伝導障害による運動麻痺
■ 症状の特徴
- 片側の顔面運動麻痺
- 額のしわ寄せができない
- 目が閉じにくい(兎眼)
- 口角下垂・よだれ
- 味覚障害(前2/3)
※ 上顔面も含めて麻痺するのが末梢性の特徴
■ 中枢性との鑑別(重要)
● 末梢性(顔面神経麻痺)
- 顔面全体(上+下)が麻痺
● 中枢性(脳血管障害など)
- 下顔面のみ麻痺(額は動く)
※ 額が動くかどうかが重要な鑑別ポイント
■ 理学的評価
● 表情筋テスト
- 額にしわを寄せる
- 目を閉じる
- 口をすぼめる
● 柳原法(重症度評価)
顔面の動きを点数化して評価。
■ 関連する筋肉
● 表情筋群
● 補助筋
- 咬筋(咀嚼補助)
■ 鍼灸治療
● 顔面局所
● 耳周囲
● 阿是穴
- 麻痺部位の筋反応点
■ 遠隔穴
■ 経絡的理解
顔面は陽明経の影響が大きい。
■ 鍼灸的ポイント
- 急性期は軽刺激で炎症を考慮
- 回復期は筋収縮促進
- 左右差の改善
- 継続的なリハビリが重要
■ 鑑別ポイント
- 三叉神経痛:激しい痛み(感覚障害)
- 脳梗塞:中枢性麻痺(額は動く)
- 顔面神経麻痺:顔面全体の運動麻痺
■ まとめ
- 顔面神経の障害による運動麻痺
- 顔面全体の麻痺が特徴
- 中枢性との鑑別が重要
- 早期対応と継続治療が鍵

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