■ 概要
アキレス腱炎は、下腿三頭筋(腓腹筋・ヒラメ筋)から踵骨へ付着するアキレス腱に 微細損傷や炎症(変性)が生じ、踵後方の疼痛や運動時痛を呈する疾患である。 ランニングやジャンプ動作の反復により発症することが多い。
- 踵後方の痛み
- 運動時痛(走行・ジャンプ)
- 朝のこわばり・初動時痛
- 腱の肥厚・圧痛
■ 解剖
● アキレス腱
● 機能
- 足関節底屈(蹴り出し)
- 歩行・走行時の推進力生成
- 衝撃吸収
※ 強い張力がかかるため障害が起こりやすい
■ 病態
● 発生機序
- 過使用(ランニング・ジャンプ)
- 急激な運動量増加
- ふくらはぎの柔軟性低下
- 不適切なシューズ
● 本質
- 微細損傷の蓄積
- 腱の変性(tendinopathy)
※ 炎症よりも変性が主体の場合が多い
■ 症状の特徴
- 踵後方〜アキレス腱部の痛み
- 運動開始時の痛み(ウォームアップで軽減することもある)
- 腱の圧痛・肥厚
- 進行で安静時痛
※ 足底筋膜炎との違い:踵の「後ろ」が痛い
■ 理学検査
● 圧痛検査
アキレス腱部(付着部・中央部)の圧痛を確認。
● ストレッチテスト
足関節背屈で疼痛が誘発される。
● トンプソンテスト(鑑別)
下腿を圧迫し足関節が底屈するか確認。
反応がなければアキレス腱断裂を疑う。
■ 関連する筋肉
● 下腿三頭筋
● 補助筋
下腿三頭筋の柔軟性低下が重要因子。
■ 鍼灸治療
● 局所
- アキレス腱周囲の阿是穴
- 崑崙
● 下腿
● 足部
■ 遠隔穴
■ 経絡的理解
アキレス腱部は膀胱経の重要ライン上に位置する。
■ 鍼灸的ポイント
- 局所の血流改善と修復促進
- 下腿三頭筋の緊張緩和
- 負荷管理(運動量調整)
- ストレッチの併用
■ 鑑別ポイント
- 足底筋膜炎:踵の内側・足底の痛み
- アキレス腱断裂:急激な断裂・トンプソンテスト陽性
- 後脛骨筋腱障害:内果後方の痛み
- アキレス腱炎:踵後方の運動時痛
■ まとめ
- アキレス腱の過使用による障害
- 踵後方の痛みが特徴
- 下腿三頭筋の柔軟性が重要
- 負荷管理と継続的ケアが必要

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