概要
頸神経叢はC1〜C4の脊髄神経前枝によって形成される神経叢であり、 頸部の皮膚感覚および一部の頸部筋群の運動を支配する。 特に頸部痛、肩こり、頭痛、呼吸機能との関連が深い。
構成
- C1
- C2
- C3
- C4
位置関係
頸神経叢は胸鎖乳突筋の深層、 特にその後縁付近に位置する。 皮枝は胸鎖乳突筋後縁から放散状に出現する。
主な枝(皮枝)
- 小後頭神経(C2)
- 大耳介神経(C2–C3)
- 頸横神経(C2–C3)
- 鎖骨上神経(C3–C4)
主な枝(筋枝)
- 頸神経ワナ(舌骨下筋群)
- 横隔神経(C3–C5)
- 深頸筋枝
支配領域
- 後頭部・側頭部(小後頭神経)
- 耳介・下顎角周囲(大耳介神経)
- 前頸部皮膚(頸横神経)
- 鎖骨上・肩上部(鎖骨上神経)
機能
- 頸部・肩上部の皮膚感覚
- 舌骨下筋群の運動
- 呼吸運動(横隔神経)
臨床的ポイント
- 頸神経叢障害:頸部痛、放散痛
- 小後頭神経障害:後頭部痛、緊張型頭痛
- 大耳介神経障害:耳介・下顎角部の知覚異常
- 横隔神経障害:呼吸障害
関連する血管
東洋医学的観点
頸神経叢が分布する頸部・肩上部は、 東洋医学では気血の滞りが生じやすい要所とされる。 特に風邪(ふうじゃ)や肝気鬱結の影響を受けやすい。
関連経絡・経穴
臨床では風池(GB20)、天柱(BL10)、 人迎(ST9)、肩井(GB21)などが 頸部痛・頭痛・肩こりの改善に用いられる。
まとめ
頸神経叢は頸部・肩上部の感覚と運動、さらに呼吸機能にも関与する重要な神経叢である。 解剖学的構造を理解した上で、 東洋医学的な風邪・気血循環の視点を組み合わせることで、 頸肩部症状への臨床応用がより明確になる。

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