腓骨動脈(Fibular artery)まとめ

概要

腓骨動脈は、後脛骨動脈から分岐し、下腿外側コンパートメントへ血流を供給する動脈です。 外果後方を走行し、臨床では足部虚血評価の要となり、 取穴では崑崙・申脈・僕参など外果周囲の理解に重要です。


起始・終止


走行

  • 下腿後部深層を外側方向へ下行。
  • ヒラメ筋深層 → 長母趾屈筋の内側を通過。
  • 外果後方・腓骨近接部を下降し足関節へ。

主な分枝

  • 穿通枝(外側コンパートメント筋群へ)
  • 踵骨枝
  • 外果枝
  • 足底動脈網との吻合枝

栄養領域


臨床的意義

  • 末梢動脈疾患(PAD):外側虚血の評価ポイント。
  • 糖尿病足:踵部・外側列壊疽と関連。
  • 外果骨折・捻挫:血管損傷リスク。
  • 腓骨神経障害:血流低下で症状悪化の可能性。

触診ポイント

  • 外果後方、腓骨腱後方の深部。
  • 触知は困難で、ドップラー利用が有効。
  • 左右比較と足背動脈後脛骨動脈との総合評価が重要。

東洋医学的観点(取穴との関係)

  • 崑崙(膀胱経):外果周囲深部に血管通過。
  • 申脈僕参:腓骨動脈走行範囲と重なる部位。
  • 外側列症状(冷え・シビレ・疼痛)との関連。

関連疾患・キーワード

  • 末梢動脈疾患(PAD)
  • 糖尿病性足病変
  • 外果骨折後虚血
  • 踵部虚血

表:要点まとめ

項目要点
起始後脛骨動脈
位置下腿後部深層〜外果後方
栄養腓骨筋群・踵・外果
取穴関連崑崙申脈僕参

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