ゴルフ肘(上腕骨内側上顆炎)まとめ

■ 概要

ゴルフ肘(上腕骨内側上顆炎)は、前腕屈筋群の共通起始腱が付着する上腕骨内側上顆部で炎症・変性が起こり、 肘内側の疼痛を生じる付着部障害(enthesopathy)である。

  • 肘内側の局所痛
  • 手関節屈曲・回内で痛み増強
  • 握る・引く動作で痛み
  • 反復動作によるオーバーユースが主因

■ 病態

● 本質

  • 腱付着部の微細損傷の蓄積
  • 炎症よりも「腱の変性(腱症)」が主体

● 発生機序

  • 前腕屈筋群の過使用
  • 手関節の反復屈曲・回内動作
  • 筋力アンバランス

テニス肘(外側)と対になる内側の障害


■ 関連する筋肉

● 前腕屈筋群(共通屈筋腱)

これらはすべて上腕骨内側上顆から起始する。

● 機能


■ 症状の特徴

  • 内側上顆の圧痛
  • 握る・引く動作で痛み
  • ドアノブを回す、タオルを絞る動作で増悪
  • 前腕内側に放散することもある

※ 「握る+回内」で痛むのが特徴


■ 理学検査

● 手関節屈曲抵抗テスト

手関節屈曲に抵抗を加え、内側上顆に痛みが出れば陽性。
最も基本的な検査。

● 回内抵抗テスト

前腕回内に抵抗を加え、疼痛の有無を確認する。

● ストレッチテスト

肘伸展位で手関節を背屈し、前腕屈筋群を伸張する。
痛みが再現されれば陽性。


■ 鍼灸治療

● 局所穴

● 前腕内側

● 阿是穴

  • 内側上顆周囲の圧痛点

■ 遠隔穴


■ 経絡的理解

肘内側は陰経(心・心包・肺)の走行と一致する。


■ 鍼灸的ポイント

  • 屈筋群の過緊張を緩和する
  • 付着部の微細損傷に対する循環改善
  • 過負荷動作の修正が重要
  • 外側(伸筋群)とのバランスも考慮する

■ 鑑別ポイント

  • テニス肘:外側上顆の痛み(伸筋群)
  • 肘部管症候群:小指・環指のしびれ(神経症状)
  • ゴルフ肘:内側上顆の局所痛(屈筋群)

■ まとめ

  • 内側上顆の付着部障害が本質
  • 前腕屈筋群のオーバーユースが原因
  • 手関節屈曲・回内で痛みが増強
  • テニス肘との対比理解が重要

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