後大腿皮神経(posterior femoral cutaneous nerve)まとめ

概要

後大腿皮神経は仙骨神経叢由来の純感覚神経であり、 大腿後面から膝窩、会陰部に至る広範囲の皮膚感覚を支配する。 坐骨神経と伴走するが、運動線維は含まない。


起始


走行

仙骨神経叢から分岐後、 大坐骨孔を通って骨盤外へ出る(梨状筋下孔)。

坐骨神経の内側を伴走しながら 大腿後面中央を下降する。

遠位では膝窩部に至り、 下腿上部皮膚へ分布する枝を出す。


主な枝

  • 下臀皮神経(臀部下部皮膚)
  • 会陰枝
  • 大腿後面皮枝

支配領域(感覚)

  • 臀部下部
  • 大腿後面
  • 膝窩部
  • 会陰後部(枝による)

機能

  • 大腿後面の触覚・痛覚・温度覚伝達

臨床的ポイント

  • 坐骨神経痛との鑑別
  • 長時間座位による圧迫障害
  • 臀部注射部位選択の注意
  • S2–S3神経根障害との関連

鑑別ポイント

  • 純感覚神経(運動障害なし)
  • 坐骨神経障害では下腿・足の運動麻痺を伴う

関連血管

  • 下殿動脈
  • 大腿深動脈穿通枝

東洋医学的観点

後大腿皮神経の走行は、 足の太陽膀胱経の大腿後面走行と強く一致する。


関連経絡・経穴

承扶(BL36)殷門(BL37)委中(BL40)などが臨床応用される。


まとめ

後大腿皮神経はS1–S3由来の純感覚神経であり、 臀部下部から大腿後面にかけての皮膚感覚を担う。 坐骨神経との鑑別が臨床上重要である。

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