概要
総腓骨神経は坐骨神経の終枝の一つであり、 L4〜S2の神経根から構成される。 下腿前外側および足背の運動・感覚を担い、 臨床的には下垂足との関連で重要視される神経である。
構成
- L4
- L5
- S1
- S2
走行
総腓骨神経は膝窩部で坐骨神経から分岐し、 大腿二頭筋腱の内側を下行する。
その後、腓骨頭・腓骨頸部を回り込み、 この部位で浅腓骨神経と深腓骨神経に分岐する。 腓骨頸部は表在性で、障害されやすい部位である。
主な枝
- 浅腓骨神経
- 深腓骨神経
- 腓腹神経(交通枝)
支配筋
- 下腿前外側筋群(分岐後)
支配領域(感覚)
- 下腿前外側
- 足背
機能
- 足関節背屈
- 足趾伸展
- 足関節外反
臨床的ポイント
- 下垂足
- 鶏歩(steppage gait)
- 腓骨頸部での圧迫・外傷
- 長時間の正座・脚組み
関連する血管
東洋医学的観点
総腓骨神経が支配する下腿前外側・足背は、 東洋医学では足の陽明胃経および 足の少陽胆経と関連が深い。 下垂足や運動障害は、 気虚や経筋の失調として捉えられる。
関連経絡・経穴
臨床では足三里(ST36)、陽陵泉(GB34)、 解谿(ST41)、丘墟(GB40)などが 下垂足や下腿前外側症状に用いられる。
まとめ
総腓骨神経は下腿前外側および足背機能を担う重要な神経であり、 腓骨頸部で障害されやすいという臨床的特徴を持つ。 解剖学的理解に加え、 東洋医学的な経絡・気血の視点を併せることで、 下垂足や歩行障害への対応がより実践的となる。

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