DIP関節(遠位趾間関節)の特徴と関連する経穴・臨床ポイント

概要

DIP関節(Distal Interphalangeal Joint:遠位趾間関節)は、足趾の中節骨と末節骨の間に存在する蝶番関節(滑車関節)で、屈曲と伸展を行います。
第2〜第5趾に存在し、特に歩行時の接地調整や細かなバランス制御に関わる重要な関節です。


構成する骨

  • 中節骨
  • 末節骨

関節の種類

蝶番関節(滑車関節)


関節面

  • 中節骨の滑車状関節面
  • 末節骨の浅い陥凹のある関節面

運動

  • 屈曲
  • 伸展

支持する靭帯

  • 側副靭帯
  • 底側板(足底プレート)
  • 関節包

作用筋


ランドマーク(触診)

  • 末節骨の基部付近に位置し、比較的浅い
  • 爪の付け根(爪郭)のすぐ基部に関節裂隙がある
  • 背側から関節面を感じやすい

臨床で重要なポイント

  • DIP関節の屈曲拘縮は「マレットトウ」に関連
  • 糖尿病などによる足部変形でDIP過伸展が生じやすい
  • 爪のトラブル(巻き爪)と協調してストレスがかかりやすい

東洋医学的関連

DIP関節周囲は足の足三陽経(胃経胆経膀胱経の末端部に対応し、経気の滞りが症状に現れやすい部位です。

DIP付近の冷え・痛み・硬さは、経絡の末端でのエネルギー停滞を示すとされ、歩行や姿勢の不良にも関連します。

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