リスフラン関節(足根中足関節)の特徴と関連する経穴・臨床ポイント

概要

リスフラン関節は、足根骨内側中間外側楔状骨立方骨)と中足骨基部の間に形成される関節の総称である。
足アーチの維持に極めて重要で、特に横アーチと内側縦アーチの安定に関与する。


分類

  • 平面関節(滑膜性関節)

関節を構成する骨


主な靭帯

  • リスフラン靭帯(第1楔状骨 → 第2中足骨):最重要・損傷しやすい
  • 背側・底側中足足根靭帯
  • 骨間靭帯

運動

動きは小さいが、以下の微小運動がある。

  • 軽度のすべり運動
  • 前足部のわずかな回旋
  • 内外側への微小な動きがアーチの安定を調整

触診ポイント

  • 第1楔状骨と第1中足骨基部の境界を触診
  • 第2中足骨基部は背側からやや深い位置にある
  • 圧痛・腫脹はリスフラン損傷の重要所見
  • 片脚立位時の疼痛は不安定性を示唆

臨床的重要性

  • リスフラン関節損傷(捻挫・脱臼・骨折):スポーツで非常に多い
  • 足アーチの崩れ(扁平足・外反母趾)と深い関係
  • 中足骨疲労骨折の発生母地になりやすい
  • 荷重時痛・踏み返し痛の原因となる

東洋医学的関連

足根〜中足部は、東洋医学では脾経肝経腎経が関わる領域であり、足のアーチ(脾の運化)
歩行・バランス(肝の疏泄)、根本的な体の支持(腎精)との関連が深い。

関連する経絡 関連する代表的な経穴 鍼灸の臨床応用
  • リスフラン損傷(軽度~中度)における疼痛緩和
  • 足アーチの調整(扁平足・外反母趾の補助)
  • 足背部痛・中足部疲労
  • スポーツ障害予防(走者・ダンサー)
  • 足の冷え・循環不良改善

国家試験で重要なポイント

  • リスフラン関節=足根骨と中足骨の間の関節
  • 分類:平面関節
  • リスフラン靭帯(第1楔状骨と第2中足骨)が安定の要
  • 損傷は見逃されやすく、早期診断が重要

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