概要
総肝動脈は腹腔動脈の主要な枝の一つであり、肝臓・胃・十二指腸・膵臓へ血液を供給する重要な動脈である。
腹腔動脈から分岐後、右方へ走行し、途中で複数の枝に分かれる。
主な分枝
①胃十二指腸動脈
- 幽門・十二指腸・膵頭部へ分布
- 右胃大網動脈・上膵十二指腸動脈へ分岐
②固有肝動脈
- 肝臓へ向かう主幹動脈
- 右肝動脈・左肝動脈へ分岐
③右胃動脈(変異あり)
解剖学的特徴
血流支配領域
これらはすべて消化・代謝・内分泌に関与する臓器群である。
臨床的意義
肝血流と代謝
肝臓は
- 解毒
- 代謝
- 胆汁生成
を担う臓器であり、総肝動脈はその動脈血供給を担う。
門脈との二重血流
肝臓は
- 門脈(栄養血)
- 肝動脈(酸素血)
の二重支配を受ける。
この構造は、肝機能維持に重要である。
消化器疾患との関連
- 胃潰瘍
- 十二指腸潰瘍
- 膵炎
などは、この血管領域と関連する。
肝疾患
- 肝炎
- 肝硬変
- 肝腫瘍
では血流変化が重要となる。
東洋医学的関連
「肝」の機能と血流
東洋医学における「肝」は
- 疏泄(気の流れの調整)
- 蔵血(血の貯蔵)
を担う。
総肝動脈が供給する肝血流は、この「蔵血」機能と対応づけて理解できる。
肝と情志
肝は精神活動(情志)と密接に関係し、
- ストレス
- 怒り
- 抑うつ
は肝気の失調を引き起こす。
肝脾不和
総肝動脈は消化器にも分布するため、
- 肝(ストレス)
- 脾胃(消化)
の関係(肝脾不和)と対応する。
- 食欲不振
- 腹部膨満
- 下痢・便秘
胆との関係
肝と胆は表裏関係にあり、
- 胆汁分泌
- 消化機能
と関連する。
鍼灸臨床との関連
ストレス性消化障害
肝気を調整し、胃腸機能を改善する。
肝機能調整
これらは
- 血流改善
- 自律神経調整
を通じて肝機能に影響を与えると考えられる。
消化器症状
を用いて胃・十二指腸機能を調整する。
全身調整としての肝
肝は気血の流れを統括するため、
- 肩こり
- 頭痛
- 自律神経症状
など幅広い症状に関与する。

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