1.筋肉の名称(和名・英名・ラテン語)
- 和名:頭板状筋
- 英名:Splenius capitis
- ラテン語:Musculus splenius capitis
2.起始・停止
- 起始:
- 第4頸椎〜第3胸椎の棘突起(C4〜T3)
- 項靱帯下部(ligamentum nuchae)
- 停止:
- 側頭骨乳様突起(mastoid process)
- 後頭骨上項線外側部(lateral part of superior nuchal line)
3.支配神経
4.作用
- 両側収縮:頭部・頸部の伸展(後屈)
- 片側収縮:頭部の同側回旋および側屈
- 僧帽筋上部・胸鎖乳突筋との協調により頸の安定化に寄与
5.関連する経穴
頭板状筋は膀胱経・胆経の経絡領域に重なり、「風池」「天柱」などの主要経穴が存在する。
頭痛・めまい・首こり・眼精疲労の治療において最重要の筋のひとつ。
6.臨床での関連(頭痛・頸こり・自律神経など)
- 緊張型頭痛:後頭部から側頭部への放散痛(風池・天柱の圧痛)
- 眼精疲労・めまい:頭板状筋・後頭下筋群の過緊張による循環障害
- ストレートネック:後頸筋群の弱化や代償性緊張として関連
- 自律神経の乱れ:頭頸部の筋緊張が交感神経節を刺激し、倦怠感や不眠を誘発
- 東洋医学的には「風邪(ふうじゃ)」の侵入点とされ、風池・天柱の反応が顕著に出る
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